日本人なら日本酒を!

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はじめに
 日本酒(にほんしゅ)は、米を発酵させて作る醸造酒で、日本の伝統的な酒の一つです。約5℃から約60℃まで幅広い飲用温度帯があり、同じアルコール飲料を同じ土地で異なった温度で味わうのを常としているのは、日本酒だけです。また、料理で魚介類の臭み消しや香り付けなどの調味料としても使用されます。
 日本酒の主な原料は米と水と麹(米麹)ですが、それ以外にも酵母,乳酸菌など多くのものに支えられて日本酒が醸造されるので、広義にはそれらすべてを呼ぶこともあります。専門的には、香味の調整に使われる『醸造アルコール』『酸味料』『調味料』『アミノ酸』『糖類』などは、副原料と呼んで区別しています。
 日本酒はビールやワインと同じく醸造酒に分類され、原料を発酵させてアルコールを得ます。しかしワインと違い、原料に糖分を含まないため、「糖化」という過程が必要になります。ビールの場合は、完全に麦汁を糖化させた後に発酵させますが、日本酒は糖化と発酵を並行して行う工程があることが大きな特徴です。並行複発酵と呼ばれるこの日本酒独特の醸造方法が、他の醸造酒に比べて高いアルコール度数を得ることが出来る要因になっています。
 酒税法の定義によると、清酒(日本酒)は使用できる原料が決められており、必ず米、米麹、水を使うこと、「こす」という工程を必要とすることが定められています。

種類
 
 【吟醸酒】・・・・・精米歩合60%以下の白米,米麹,水,またはこれらに醸造アルコールを原料とし、吟味してつくった日本酒の種類で、固有の香味と色沢が良好なもの。  ※「吟味」とは特別な麹づくりや低温発酵といういわゆる「吟醸造り」のことの意

 【純米吟醸酒】・・・・・吟醸酒のうち、醸造アルコールを原料に使用せずにつくった日本酒の種類。

 【大吟醸酒】・・・・・精米歩合50%以下の白米,米麹,水,醸造アルコールを原料とし、吟味してつくった日本酒の種類で、固有の香味と色沢が特に良好なもの。

 【純米大吟醸酒】・・・・・大吟醸酒のうち、醸造アルコールを原料に使用せずにつくった日本酒の種類。

 【純米酒】・・・・・白米,米麹,水を原料としてつくった日本酒の種類で、固有の香味と色沢が良好なもの。製品のラベルには用いた白米の精米歩合を表示する義務がある。 

 【本醸造酒】・・・・・精米歩合70%以下の白米,米麹,水と、一定量以下の醸造アルコールを原料としてつくり、香味と色沢が良好な日本酒の種類。

 【特別純米酒/特別本醸造酒】・・・・・純米酒あるいは本醸造酒のうち、香味と色沢が特に良好であり、良質な原料や特別な製法でつくった日本酒で、製品にその特徴を説明した表示をすることで特別純米酒、特別本醸造酒と呼べる種類になる。(例としては精米歩合が60%以下の白米を用いたものなどがある)

    ※以上の8種類は特定名称清酒といわれ、共通する要件として
         @使用する白米は農産物検査法によって3等級以上に格付けされたもの
         A麹の使用割合が15%以上のもの
      と定められている。

また製品の状態、貯蔵期間などによって追加できる表現もある。
 ≪原酒≫・・・・・製成後、加水調整(アルコール分1%未満の加水調整は除く)をしていない日本酒の種類。

 ≪生酒(なましゅorなまざけ)≫・・・・・製成後、一切加熱処理をしていない日本酒の種類。

 ≪生貯蔵酒≫・・・・・製成後加熱処理をせずに貯蔵し、市販容器に詰める際に1回だけ加熱処理して出荷する日本酒の種類。

 ≪生一本≫・・・・・単一の製造場で製造した純米酒。

 ≪樽酒≫・・・・・木製の樽(一般には杉樽)で貯蔵し、木香(杉材から移ってきた香り)がついた日本酒の種類。この日本酒は、樽以外の容器に詰め替えたものも樽酒と呼べる。

 ≪新酒≫・・・・・製成後間もない日本酒(一般に製成されてから加熱処理前の状態、または製成後半年ぐらいの期間を新酒と呼びます。)

 ≪古酒≫・・・・・製成後1年以上貯蔵された日本酒の種類。

 ≪長期貯蔵酒≫・・・・・長期間にわたり貯蔵して熟成させた日本酒の種類で、長期熟成酒とも言われる。熟成香、古酒香が特徴。法律などによる規定はないが、一般的には製造後3年以上経過した日本酒で、貯蔵期間を表示したものが多い。



酒器
●盃(さかづき)
「盃を交わす」「盃を取らせる」といった表現があるように、日本文化の中では、はたんに酒を飲む容器というだけでなく、人間関係,名誉,格式などのさまざまな文化事象と関係した複雑な媒体です。今日の私たちが思い描くのは「塗り盃」ですが、江戸時代後期には陶磁器の盃も用いられました。
●徳利(とっくり / とくり)
今でも酒を注ぐのに用いられますが、近代に入り瓶売りが一般化するまで量り売りが一般的で、酒屋は徳利に入れて酒を販売していました。販売用の徳利は個人の所有ではなく酒屋の貸し物であることが普通で、酒屋の屋号が大きく書かれていました。江戸時代以前は上方と江戸では色が違い、上方では五合あるいは一升が入る、茶色がかった陶器で、江戸ではねずみ色の陶器か取っ手のついた樽でした。
●猪口(ちょこ / ちょく)
現在では徳利から酒を受け、飲むのに用いる小さな器ですが、徳利とセットで使うようになったのはそんなに古くはありません。江戸時代では上方でも江戸でも、宴の初めのうちは盃で酒を受け、宴も半ばを過ぎ座がくだけてくると猪口に変えたといわれています。
●銚子(ちょうし)
現在も使われる、燗をつけた酒を移し入れる器を指しますが、時代を下るに従って小型になってきています。江戸時代、上方では御殿から娼家に至るまでどこでも銚子で燗をつけていましたが、江戸では銚子は正式の膳である式正(しきじょう)にのみ使うものであったといいます。現代では銚子と徳利はほぼ同じものとして扱っていますが、江戸時代には別物でした。江戸時代中期ごろまでは、宴も初めのうちは銚子を使い、三献すると徳利に切り替えました。それがやがて初めから徳利を用いるようになり、江戸時代末期には大名ですら酒宴で徳利で酒を飲むようになったといわれています。
●片口(かたくち)
器の縁に酒を注ぐための注ぎ口が付いているもので、一合ないし二合程度の量を入れることが出来る、鉢状のものやコップのようなものなどさまざまな形状があります。現代では徳利の代わりに使用され、瓶から一度酒を注いでおき、片口から盃に注いで飲むのが一般的な使い方です。日本酒の器以外にも用いられる、日本の伝統的な食器です。
●ぐい呑み(ぐいのみ)
日本酒を飲むための盃の一種で、一般的にお猪口と呼ばれるものより大きいサイズのものを指します。
●升 / 枡 / 桝 / 斗(ます)
●瓶子(へいし)
昔はこれに酒を入れて持ち歩きましたが、今はもう用いられません。
●土器(かわらけ)
中世には、公家や高級武士の宴会ではこれに酒をそそいで飲み干しました。一回切りの使用で廃棄され、携帯用の、使い捨ての盃のようなものです。近世以降、神社の神事で御神酒を供えたり、供食するために使用されるようになりました。
●錫(すず)
錫でできた瓶子と思われ、安土桃山時代あたりまで用いられたようです。江戸時代以降は、京都にある一軒の古い工房のみで作られています。
●角樽(つのだる)
今でも結納(ゆいのう)の際に用いられる、上は朱塗り、下は黒漆塗りの樽です。角が出ているように取っ手がついていることから、この名があります。
●指樽(さしだる)
江戸時代の人々が花見などの際に酒を背負っていくときに使ったらしい、黒漆塗りの角型の樽だが、幕末以降は見られないようである。
●燗鍋(かんなべ)
平安時代ごろ、酒を燗するときに用いた銅製または鉄製の鍋で、直火で加熱しました。
●膳(ぜん)
高御膳、中御膳など。出される酒と肴の意味を外側から規定していたといってよいでしょう。
●ちろり
酒を燗するときに使う細長い金属性の入れ物で、かつては銅または錫製、近年ではアルミ製の物もあります。これに酒を入れ、湯に浸けて酒を温めます。主に居酒屋・小料理店で使われる道具で、一般家庭で見られる道具ではないですが、ちろりで暖めた酒に拘り、個人的に購入して使用する例も見られます。

全国の有名な酒
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